2026年5月上旬
おれはルピナスが好きである。藤の花を逆さまにしたような、天に向かって垂れ咲くマメ科のルピナスである。ポケモンスリープというスマホゲームの、ラピスラズリ湖畔に咲いている花、あれもルピナスだと思っているのだが、デフォルメされているので確証はない。キンギョソウかもしれないし、そうではないかも知れない。
ちなみに、おれはルピナスが好きなのだが、おれの恋人はルピナスがもっと好きである。ホームセンターで買い、花壇で育てる程に好きである。なんなら、花が終わったあとに種を採取して翌年花壇に撒く程に好きである。つまり、おれよりも圧倒的にルピナスが好きである。
4月の終わり頃、おれのSNSのタイムラインにルピナスの花畑が見ごろを迎えているという投稿が流れてきた。その投稿を恋人にシェアしたころ「行きたい。一緒に行ってあげます。」と言うので、次の休みに国営武蔵丘陵森林公園へルピナスを見に出かけることになった。
森林公園の最寄り駅である東武東上線「森林公園」駅で降り、北口からバスに乗って「森林公園西口」という停留所で降りた。
西口には券売機があり、入園料は大人一人450円(現金のみ)だった。
西口から入った我々を先ず出迎えたのは、一面の空色のネモフィラ畑で、それはもうめちゃくちゃにきれいだった。
ルピナス目当てで来た我々だったが、ネモフィラに心奪われてしまった。そして、入園して早々に我々は思った。『来てよかった』と。
それにしても暑い日だったので、ネモフィラ畑の近くにある売店でソフトクリームとスポーツドリンクを買って一休みした。
一服し終えた我々は、ルピナスが植えられているこもれび花畑へ向かったのだが、大人の足で30分かかった。我々は初めて森林公園に来たのだが、その広さには圧倒された。
こもれび花畑に到着し、一面に咲くルピナスとのご対面を果たして感動したのだが、歩き疲れのせいか、ネモフィラの余韻のせいか、この場所が薄暗いせいか、ネモフィラ畑と比較して感動は控えめだった。でも、ちゃんときれいで、来てよかったと思えた。
その後中央レストランに移動して昼食を摂った。ここで食べられるピザが割と本格的で、具だくさんだし、生地もふんわりこんがりしていて美味しかった。商品名「沼ピザ」に惹かれて注文したピザは、沼色カレーのピザだった。ここ森林公園には、緑色をした沼や池がちらほら見受けられる。
一人一枚ずつピザを食べた我々は、はち切れんばかりのお腹を抱えてポピーの花畑を観に行った。赤とピンクのポピーが見ごろを迎えていて、とても奇麗だった。ポピーは茎が細くて頭(花)でっかちで、強い風に吹かれると折れてしまいそうで、見ていると少し不安な気持ちになるが、でも花びらの色は元気が出るような鮮やかなものが多く、好きな花である。
帰りは南口まで歩き、そこからバスに乗って森林公園駅まで戻った。初めて行った森林公園は、見事な花畑、大きな樹木、鳥の声、ボリューム満点のピザ、どれも満足できたが、なにしろ広大で歩き疲れてしまった。園内のサイクリングセンターで自転車を借りれば良かったねと、恋人と話しながら公園をあとにした。
森林公園から帰る途中、川越に立ち寄ったのだが、疲れていたし、時の鐘だけ見て帰った。川越の目抜通りと思われる通りは交通量が多く、歩道も狭いので、『何だか落ち着いて観光できないな』という印象を受けた。














