2026年春の終わりに平安神宮を参拝した話。あと、レストラン難民となり、百貨店のイートインコーナーを利用したところ満足度が高かった話。
四月の終わりに、親と京都へ行った。
京都では食事をする場所を探すのにいつも苦労する。お金に糸目をつけなければいくらでも見つかるのだろうが、そういうわけにもいかない。
百貨店であれば選択肢も色々あるだろうと思って大丸京都店(公式HP)へ行ったのだが、物価高のせいかインバウンドのせいか、レストランの値段設定はおれたちにとっては高く感じられた。結局、デパ地下フロアにある三嶋亭のイートインコーナーですき焼きを食べた。カウンター席が数席しかない狭いコーナーだったが、供されたすき焼きは美味しく、レストランで食べるよりも断然安かったので、我々は大変満足した。
宿泊したホテルの部屋で、「明日どこか行きたい場所はあるか」という話になった。おれが「藤の花が見たい」と言ったところ、父が「確か平安神宮(公式HP)に藤棚があった気がする」と言うので、平安神宮に参拝することになった。
翌日、ホテルを出発したのが十一時前になったので、平安神宮近くにある京都モダンテラス(公式HP)で昼食を食べることにした。タクシーに乗って運転手に行き先を告げたところ、「その場所は知らない」と言われたので、とりあえず平安神宮に向けて走り始めてもらった。運転手と行き先について話しているうちに、「ロームシアター京都(公式HP)のことですか?それなら分かります」ということになり、無事に送り届けてもらうことができた。
京都モダンテラスに着いたが、「本日は貸切パーティーのため、ランチ営業はしていません」と店員に断られたため、すごすごと退散した。でも、店を去る際にここを会場として貸し切ったであろう新郎新婦とすれ違ったので、「おめでとうございます」と声を掛けたところ、新郎新婦ともに嬉しそうに「ありがとうございます」と返事をしてくださった。そのおかげで、店に入れなくて残念だという気持ちはなくなった。
徒歩圏内にある京都市京セラ美術館のカフェENFUSE(公式HP)に移動して、到着したのが十一時過ぎ。入店待ちの列ができていたが、五分程度待つとテーブル席に案内してもらった。店内は明るく、料理も美味しかった。ただ、QRコードで注文をするシステムは煩わしかった。おれはあのシステムが嫌いだ。店員さんに「これとこれとこれをお願いします」と伝えた方が楽だと、おれは思うからだ。
ただ、日本語のネイティブ話者ではない、例えば海外旅行客との注文のやり取りに掛かる手間などを考えると、店側が導入したい意図も分かる。店員と客のやり取りにおけるオーダーミスも発生しないだろうし。というより、オーダーミスは常に客側のミスになるので、店側にとっては責任の所在がはっきりして楽なのだろうなと思う。
昼食を終えて平安神宮に向かったところ、「通常非公開 御垣内特別参拝」という立て看板があったので申し込みをした。参拝料金は一人二千円で、現金支払いのみだった。
案内をしてくださった神主さんの解説で面白かったのは、平安神宮は京都の始祖である桓武天皇を御祭神とする神社であり、「神宮」と呼ばれる神社は天皇が祀られている神社のみだという話だった。
他にも、大極殿の前に植えられている左近の桜と右近の橘と呼ばれる樹木は、参拝者視点だと右手に桜、左手に橘となる。しかし、桓武天皇が南面して座した際の視点に基づいているため、「左近の桜、右近の橘」という呼び方になるのだという。
さらに、通常非公開部分の建物の北東、つまり鬼門の方角を案内してくださった際には、基礎部分と屋根の角がわざわざ凹ませてあり、「鬼の角を取る」という意味を込めた鬼門封じになっているという話も面白かった。ダジャレ、つまりは言葉遊びなのだが、現代よりもずっと、「言葉」に力が宿っていると信じられていたのだろうと感じられた。
非公開部分の案内が終わった後は、神苑(日本庭園)を散策した。
新緑が目にまぶしく、アオサギ(?)がいたり、カキツバタ(?)がほんの少しだけ咲いていたりして楽しめた。でも、藤棚に藤の花は咲いていなかった。
平安神宮を後にした我々は、京都高島屋(公式HP)に寄り、地下フロアに入っている551HORAIのイートインコーナーで早めの晩御飯を食べた。
京都では、レストランに入らず、百貨店のイートインコーナーで食事を済ませるという行動が、我々親子にとっての最適解になっている。
ちなみに551では、イートインコーナーで食事をしている間に、持ち帰り用の豚まんや餃子の注文を受けて食後の会計時に渡してくれる。お土産を調達するのにも便利である。





