パリ旅行記05 パリミュージアムパスを利用してヴェルサイユ宮殿とプチトリアノンに行った話と、アンジェリーナのモンブランを食べた話。あとエシレバターが美味しかった話。

2023/09/24

朝6時に起きて昨日買ったおいたクロワッサンにハムやチーズを挟んで食べる。

早起きをしたのは、パリ郊外にあるヴェルサイユ宮殿(地図)に行くためである。コロナウィルスの流行による旅行控えも終わり、今ヴェルサイユ宮殿は観光客でごった返しているらしく、少しでも観光客が少ない時間帯と思われる朝9時で入館予約をした。

ちなみに、パリミュージアムパス(公式)を持っている人はこのリンク(公式)から入館日時を予約できる。

7時30分に部屋を出て駅に向かったのだが、朝のパリは誰も歩いていない。パリの人々は宵っ張りで朝が遅いのかもと思ったが、シンプルに日曜の朝だからかも知れない。日本の都心だって休日の朝は閑散としている。

恋人がサン=ラザール駅(地図)から電車に乗ってヴェルサイユ宮殿に行くルートを調べてくれた。このルートの決め手は、この駅始発のL線で終点まで乗換えなしで行けるからである。楽チンなのが良い。

駅に着くと「スリにご注意ください。」という日本語のアナウンスが流れていた。

外国で不意に耳にする母国語は妙に嬉しいものだが、聞こえてきたのがスリの注意喚起だったことが何ともはや。先日、スリ被害に会った日本人女性を見たばかりだったので自分達も気を引き締めなければと思った。

券売機で切符を購入する。

プリペイド式交通系ICカードのナヴィゴイージーでヴェルサイユ宮殿最寄駅のGare de Versailles Rive Droite(地図)まで行けるのか分からず、今回は

紙の片道切符を購入した。(片道4.95€:801円)
新しくて綺麗な車両
Gare de Versailles Rive Droiteに到着。晴天。

復路の切符も券売機が空いている朝のうちに買っておいた。

ヴェルサイユ宮殿に向かう道すがら立っていた市場(地図)
美味しそうなものがずらり。でも入館予約時間が迫っている。悠長に道草をしている暇はない。
ヴェルサイユ宮殿に到着。

宮殿前に駐車場があるのだが既に多くの観光バス到着していて、そこから次々と観光客が降りてきてゾロゾロと宮殿に向かっている。こんなに多くの観光客がいるのなら混雑は必至、ゆっくりと鑑賞はできないだろうと判断して今日の観光のメインを『鏡の間』と定めて一目散にその場所を目指す。

鏡の間。見所を数カ所スルーして急ぎ足で来た甲斐があり、観光客はまだ少なくゆっくり見学できた。

ただ、SNSに投稿するのだろう、とあるカップルがこの鏡の間で同じポーズで、同じ表情で、同じダンスを踊りながら何テイクも撮影をしていたので流石に邪魔だった。そのカップルは割と良い場所を陣取っていたので、おれたちも、居合わせた他の観光客も『早くどいてくれないかな』という表情を浮かべて辛抱強く待っていたのだが、そのカップルの視線は自分達のカメラにのみ注がれて、我々には一瞥もくれない。迷惑だなと思うものの、まさか暴力に訴えて退場させるわけにもいかないしみんな呆れ顔を浮かべていたのだが、それにしてもこのカップルのハートの強さと言ったらない。大したものである。彼らの感情は今ここにはなくどこかのクラウド上にあるのだろう、だから周りの人間から向けられる感情にあれほど無頓着でいられるのかも知れない。それか、SNSで金を稼ぐことを至上としていて、なりふり構っていないだけか。

しかしまぁこのカップルは朝一の入館予約して鏡の間以外のスポットを全飛ばしして撮影に臨んでいるので、他の観光客への影響を最小に抑えようという心意気だけは汲むことができる。

昨日ルーヴル美術館で見たジャック=ルイ・ダヴィッド作『ナポレオン一世の戴冠式と皇妃ジョセフィーヌの戴冠』のバージョン違い。
お腹の丸さが可愛らしいため表情とは裏腹にあまり悲壮感がない。
ゴージャスな天蓋付きの寝室。
巨大な絵画群。

ところで、ヴェルサイユ宮殿内にアンジェリーナ(地図)が入っている。先日パリ本店(地図)前を通ったところ観光客が多過ぎてとても入れないと諦めたところだったので、丁度良いここでお茶をしよう!ということになった。時刻は9時55分。開店が10時なのでタイミングも良かった。

美味しそうなお菓子がずらり。
光が差し込んで明るいイートインスペース。
ミルフィーユ(8.70€:1,408円)、美味しい。
モンブラン(8.30€:1,343円)、甘過ぎる。

ところで、ケーキとコーヒーが紙皿と紙コップで供されたことでちょっとテンションが下がった。おれの味覚は雰囲気に依るところが大きいので、もし陶器の食器で供してもらえれば3割増しで美味しいと感じることができたはずである。せっかくの老舗カフェでのお茶、、、陶器の食器と金属製の重たいカトラリーで楽しみたかった。値段もそれなりに高いので。

ただ、セルフのイートイン利用を選んだのは我々なのであって、このカフェでは給仕ありのテーブル席を選ぶこともできた。きちんとした食器でサーブしてもらいたいのならちょっと高いけどそちらに行けば良かっただけの話である。ま、有名なモンブランを食べることができたので良し!

カフェを出る頃には入店待ちの行列ができていた。

宮殿内の展示をさらっと鑑賞した後、庭も見学することにした。庭はパリミュージアムパスで入れないのでチケットを12€(1,940円)で購入する必要があった。

整然としたフランス式庭園。

音と噴水のショーが開催されていたのだが、噴水近くで音楽が爆音で流れてきて結構うるさかったのですぐに移動した。うるさいのは苦手である。

景色は長閑だが、流れている音楽がうるさい。

天気の良い日だったので散歩がてらプチトリアノン(地図)へ向かうことにした。ここはマリー・アントワネットが気に入っていた場所らしく、ヴェルサイユ宮殿と比べてこぢんまりとしいて居心地が良さそうである。ちなみに、プチトリアノンもパリミュージアムパスで入館可能である。

プチトリアノンへ向かう道。並木が美しい。
オールピンクな調度品はマリー・アントワネットの趣味だろうか。
こちらは白基調の小部屋。
アングレ庭園(地図)側から見たプチトリアノン。
明るくて空気が乾いていて庭がとても気持ちいい。
恋人が「ケサランパサランだ」と言っていた。確かに白くてフワフワしている。

庭の散策中、愛の殿堂(地図)で「僕たちは新婚旅行中なんだけど、写真を撮ってもらえる?」と外国人カップルに頼まれたので快諾すると「液晶が映らないけどシャッターを押せば写るから」と液晶が壊れたデジカメを渡された。液晶で被写体を確認できないまま撮影するのってかなり難しい。ハネムーンだと聞かされていたので、家に帰って写真を見返すであろうカップルをがっかりさせたくない一心で距離を変え、角度を変え、たくさん撮ってあげた。難易度の高いミッションだった。

公園でリスを発見。
プチトリアノンから駅に向かう途中で。ピクニックが気持ち良さそう。

Gare de Versailles Rive Droiteに着くと券売機に行列ができていたので、朝のうちに帰りの切符を買っておいて良かった。帰りの電車は満席でパリまで立ちっぱなしの人もいた。

L線に乗ってサン=ラザール駅まで帰る。

部屋に帰る前にフランプリに寄って、

ガレット2.75€(445円)と
エシレバター4.55€(736円)を購入。日本で買うと高価なので割安感があって嬉しい。
バターを使ってガレットを焼いた。エシレバターがたっぷり染み込んだガレット、美味しい。バター最高。

他にもチーズをつまみ、さらに恋人はワインをグラスに3杯も飲んでご機嫌になって「散歩に行こう!」と言い出したので近所を歩いた。

街並み
サーカス(地図)の建物が奥に見える。
路地
ピカソ美術館の裏手にある公園(地図)
パリでは鮮やかな原色よりも、淡い、くすんだような色合いが好まれているのだろうか。
夜はペンネを茹でて食べた。

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