2023/09/30

無料の44番バスに乗って麓のバス停Square Bourdet(地図)まで降りる。
今日はバス移動が多くなると思ったので、バスロータリーに設置してある券売機でワンデイパス(7€:1,132円)を買った。ワンデイパスは交通系ICカードLa Carte(ラ・カルト)にチャージするのではなく、


Square Bourdetから620番のバスに乗って国鉄カーニュ=シュル=メール駅(地図)に行く。ここから電車に乗って、ニースにあるロスチャイルド邸(地図)を目指す。
ロスチャイルド邸の最寄駅であるBeaulieu-sur-Mer駅(地図)往きの切符は片道一人4.70€(760円)だった。

そう言えば、その昔小池百合子が「通勤電車に2階建車両を導入して通勤ラッシュゼロ」という公約を掲げていたがその後どうなったのだろうか。今のところ実現していないのでどうなったもこうなったもないのだが、政治家にとっての公約って何なのだろうか。

ここからバスでロスチャイルド邸に向かったのだが、たまたま今日が誕生日という観光客が乗っていて、地元の人が彼女のためにハッピバースデートゥーユー歌っていた。なんとも牧歌的な雰囲気が漂う車内で良かった。

ロスチャイルド邸に到着。入園料はひとり16€(2,588円)だった。
ちょうど昼時だったので先ずは邸内にあるレストランで食事を摂ることにした。テラスか室内を選ぶことができたのだが、

「室内を選んで良かったね」と恋人と喜んだのも束の間、我々から少し遅れて入って来たアメリカ人団体観光客がものすごく騒々しかった。添乗員が大声でスピーチをしたり、皆で拍手喝采をしたり、お酒を飲みながらがなり声で会話をしたり、手を叩いて笑ったり、、、と、洒落たティールームと言うよりも場末の居酒屋のような雰囲気になってしまった。
別にアメリカ人に限った話ではないのだが、団体旅行客は気が大きくなるというか、周りへの気遣いや配慮が足りなくなるというか、『よその土地にお邪魔します』という謙虚さが足りない。
あまりの煩さに辟易してレストランのスタッフに「席を移りたいのだが、、、」と話したら「ああ、団体客がうるさいですよね」とすぐに察してくれてテラス席に料理の皿や飲み物を運んでくれた。
これで静かに食事ができる。よかった。


昼食後、庭園に行く前に邸宅内部を鑑賞したのだが、日本語対応オーディオガイドの無料貸出サービスがあった。借り受ける際に代表者のIDを預けるのだが、我々はクレジットカードを預けた。






ロスチャイルド邸の庭を堪能したあとは、近くのバス停Passable/rothschild(地図)から15番のバスに乗って国立シャガール聖書美術館(地図)へ。
入館料は一人10€(1,618円)だった。
ここにも日本語対応のオーディオガイドが用意されていたのだが、スマホでQRコードを読み取るタイプだった。おれたちはイヤフォンを持って来ていないしスマホのバッテリーが心許なかったので、受付の人にオーディオガイド端末を貸してほしいと頼んだところ「、、、自分たちのスマホを使ってよ、、、持ってるでしょ、、、」と言いながらも、渋々貸してくれた。スタッフはかなり不機嫌だった。
この美術館はマルク・シャガールが聖書を題材にして描いた絵画を中心に展示していて、おれは聖書について疎いのだがオーディオガイドのおかげで興味深く鑑賞できた。



タイトルとか何が描かれていたかは今となっては思い出せないが、綺麗な絵をたくさん見ることができて大満足だったという印象は今も確かに残っている。

美術館最寄りのバス停から5番のバスに乗り、ニースの街の広場近くの停留所で降りて海岸を目指した。目抜き通りを歩いて海岸へ向かったのだが、人が多すぎる。道の両側には有名なファッションブランドの店舗がずらりと並んでいたので、ここは買い物を楽しむ街なのかも知れない。



おれも恋人も人の多い場所が苦手なので、ニースの街中散歩は少し疲れた。
ニースからは青い線のトラムに乗り、コート・ダジュール空港の一つ手前の駅(地図)で降り、そこからカーニュ=シュル=メールに向かう9番のバスに乗り換えた。ここはバスの始発停留所のため余裕で座ることができたのだが、夕方だからか土曜日だからか、昨日乗った時とは打って変わって乗客は少なく、また道路の渋滞もなかった。
バス停留所Square Bourdet近くのスーパーIntermarché EXPRESS Cagnes-Sur-Mer(地図)で肉と野菜とチーズを買い、併設のパン屋でバゲット(0.70€:113円)を1本購入した。
部屋に戻り「やれやれ、先ずはシャワーを浴びよう」と思い裸になったがお湯が出ない。
凍えながら行水を終えて「大変だ!水しか出ない!!」と恋人に言ったのだが、恋人は「そこまでがっかりすることじゃない」と言い、余裕の態度で水浴びに行った。
普段は暑いだの寒いだの、おれよりも気温の変化に弱い恋人なのにこの時だけは妙に落ち着いていたので、恋人のことはやはりよく分からない。
水シャワーは学生時代のバックパッカー旅行以来だった。あの頃は一泊数百円の激安宿だったので特に文句もなく『こんなものか』と思っていたが、今回借りた部屋はあの頃の宿と比べるとはるかに高額な宿泊費を払っているのに、とガッカリせざるを得なかった。落胆したまま洗濯物を抱えて地下のランドリールームに向かったところ、タンク式温水器を発見!見ると液晶部分にエラーメッセージ「故障。業者に連絡せよ」と表示されている。
『機械の不具合にはとりあえず再起動』という経験則に基づき温水器のリセットボタンを押すとエラーメッセージは消え、温かいお湯が出た。
やったね!
