ウォンバットを見に茶臼山動物園へ

恋人の一番好きな動物、ウォンバット。

映画『アナと雪の女王2』でオラフが「四角いウンチをする」と紹介した動物、ウォンバット。

ずんぐりした身体。

つぶらな瞳。

ぽってりとしたお尻。

短い手足。

確かにかわいい、ウォンバット。

ちなみに、恋人はライチュウというポケモンも好きである。

ライチュウもずんぐりしている。

恋人はずんぐりした体型を愛しやすいのだろう。

 

ある春の晴れた日、我々はウォンバットを見に長野県にある茶臼山動物園に行ってきた。

園の最寄駅はJR篠ノ井駅だが、駅から園までの便は悪い。

我々が訪れた季節にはバスが運行しておらず、駅前の小さなロータリーにタクシーも待機していなかった。

急がずとも園の動物は逃げられないので、のどかな駅前でのんびりとタクシーを待った。

運転手に「園の入り口に着けますか、それともモノレールの方に着けますか」と聞かれたので、せっかくならとモノレールに乗ることにした。

モノレールの綺麗で広々とした車両に乗客は我々二人だけで、園の経営状況が気になりながらも景色を楽しんだ。

お目当てはウォンバットだが、園内には様々な動物が飼育されていてみんなかわいい。

レッサーパンダ、ゴリラ、ヤマアラシ、アルパカ、馬、リクガメ、ニホンザルなどなど。

アルパカをかわいいと言って眺めている恋人の横に立っておれは

『可愛いけど、白い動物は毛の汚れが目立つな。』と思った。

 

ウォンバットはぬいぐるみが動いている!ってくらいかわいかった。

土を掘ってひんやりした地面に寝転ぶウォンバット。

草を毛布のように自分のお腹に掛けるウォンバット。

すごくかわいい。

恋人もおれも心ゆくまでウォンバットを眺めた。

売店はウォンバットを推しているようで、棚にウォンバットグッズが並べられていた。

恋人はぬいぐるみやタオルなどのグッズを購入してご満悦であった。

あと、ウォンバットの四角い「うんち」と名付けられたマドレーヌも購入した。

ウォンバットのオソマはヒンナ。

園を出る前に象も見た。

ウォンバットに会い、土産も購して上機嫌になった恋人が象に向かって、

「ウォンバットが好きです、でも象さんのほうがもっと好きです」と愛想を振りまいていてたら、象にうんこを投げ付けられていたのでおれは笑った。

象は器用に鼻を使ってうんこを投擲する。

新たな発見だった。

恋人は「象のうんこ投げつけ行為は愛情表現!」と言っていたが、おれは受け手が受け取りやすい愛情表現が望ましいと思った。

 

ちなみに、恋人はサンドウィッチマンの富澤氏が好きである。

そのサンドが司会をしている「Zoo-1グランプリ」というテレビ番組で茶臼山動物園が取り上げられた際、ウォンバットも紹介された。

ここで特筆すべきは、ウォンバットと一緒に映っていた山上達彦獣医師もかわいかったということである。

茶臼山動物園は、ウォンバットも獣医師もかわいい。

すごい。