バンコク旅行記28(サムイ島04) Grabがつかまらないのでバイクタクシーに乗ってフィッシャーマンズ・ビレッジに遊びに行った話。

2022年8月31日

朝起きてポテトチップスを食べる。何とも退廃的な気分になる朝食である。バンコクのスーパーで購入した茹で卵フレーバーのポテトチップスを食べたのだが、茹で卵の黄身のポクポクポソポソした感じがうまく再現されていてこれは割と美味しい。食感はパリパリなのに味は茹で卵のポクポク。脳が少しバグっている感じがして、面白いし美味しい。

今日もよく晴れていたのでプールに泳ぎに行くと、ライフジャケットを着込み、シュノーケルと水中ゴーグル、さらにフィンを装着した男女のカップルが居た。水深1.5メートル程度のプールでずいぶん大袈裟な格好をしているなとは思ったけれど、完全武装をしているわりには浮き輪を使って浮いているだけの二人だったので『多分全然泳げないのだろう』と思って微笑ましい気持ちになった。カナヅチでもせっかく南国のリゾートに来たのだから海やプールで水遊びしたいよね、分かる。(恐らく)カナヅチのカップルはフィンで大きな水しぶきを上げながら水遊びをしていたが、プールにはおれたちと彼らしかいなかったので、水しぶきが誰にかかるわけでもなく平和そのものの時間が過ぎていった。

恋人が珍しくお腹が空いている気がすると言うので、リゾート内のレストランに行くことにした。

THE KITCHEN TABLEの店内の様子
海が見えるテラス席もある

恋人は相変わらず下痢が続いていて食事らしい食事を取れなくなってからだいぶ経っており、栄養不足による体力の消耗も回復が遅れている原因かもしれないと思って、しっかり食べてみようということになった。しかし、このレストランに歩いて向かうだけで恋人は息を切らし、首筋や腕に玉の汗をびっしりと浮かばせていたので、やはり連日の体調不良で身体が相当まいっているようだった。

恋人が注文したダブルチーズバーガー
おれが注文したチーズのサンドウィッチ

ダブルチーズバーガーのハンバーグがとても肉々しく、こんなにギチギチの肉を食べたのは久しぶりでとても美味しかった。おれが頼んだサンドウィッチはチーズの歯応えがしっかりしていて裂けるチーズみたいな味がしたので、これは自分でも再現可能かもしれないと思った。付け合わせのポテトにハリッサヨーグルトのディップが付いていて、これがかなり美味しい。帰国したらやってみよう。

フルーツの盛り合わせ

おれはドラゴンフルーツが好きなのだが、恋人に言わせれば「不味くはなく、美味しい寄り、だけど強く惹かれない」果物なのだそうだ。確かにドラゴンフルーツはマンゴーみたいに甘くないし、香りも強くない。見た目や食感はキウイに近いけど、酸味はほとんどない。見た目に反して味や香りの主張が弱いフルーツではある。でも、なんか好きなのだ。そんなドラゴンフルーツを恋人が皮ごと食べていたので「やっぱこの人は変わり者だな」と思った。恋人曰く「皮も普通に食べられるよ」とのこと。

食後、恋人は部屋で静養すると言うので、おれは一人で外出することにした。

フィッシャーマンズ・ビレッジに行こうとしたのだが、Grabアプリで全然車がつかまらない。空港からこのWコーサムイに来る時も、Grabは空港敷地内までは入って来られないという表示だったし、この島ではタクシー勢力がGrabよりも強いのかもしれない。でも歩いているうちにGrabがつかまるかも知れないと思って目的地に向かっていると、バイクタクシーの運転手がずっと後をつけてくる。Grabよりも少し割高の150THBで連れて行くと提案されたので「100THBなら乗る」と言ったところ交渉成立したのでバイクに跨った。目的地に到着後、どうしても追加で50THB欲しいと言ってきたので『50THBを日本円に換算すると200円程度、、、しぶる程の金額でもない気がする』と思い、相手の要求どおり150THBを渡した。

日本は定価が存在する国だけど、ここはそうではない。自分が『これだけ払おう、払っても良い、払う気分だったから、相手に好感が持てたから』とか、そんな理由で払う金額が変化するのは普通のことなのかも知れない。多く払えば相手も喜ぶのだしそれで良いか。と、たった50THBされど50THBで色々と考える。

フィッシャーマンズ・ビレッジの入り口
黄昏時のフィッシャーマンズ・ビレッジ

ナイトマーケットは午後6時くらいから活気を帯び始める。

屋台で買ったものを飲食できるスペース

陽が沈むと各屋台の灯がともり始めるので雰囲気が良かった。

露店で売られている寿司の衛生状態が気になって手が出ない。
ピザにマリファナがトッピングされている。日本とは随分違う文化圏なのだと思う。

屋台をぐるりと歩くだけで、同じ商品(厳密には同じじゃないけど)であっても屋台により値段に差があることが分かる。ちなみに、リゾート内のレストランで食べたランチの会計は1,249.97THB(4,881円:クレジットカード決済)で屋台の相場とはかけ離れているし、相場とか定価とか、そんなものは幻想なのだと思う。

レモンスムージー40THB(164円)

恋人がホテルで留守番をしているから何かお土産をと思い屋台を物色し、果物とお米なら食べられるかも知れないと思ってマンゴーwithスティッキーライスと、カットマンゴーを買った。

蒸した餅米のマンゴー載せ。練乳をかけるとデザートになる。

他にもセブンイレブンに寄って、下痢止めの薬、ヨーグルト、ヤクルトなどを購入した。

セブンイレブンで購入した下痢止め。恋人にはあまり効かなかった。

帰りもGrabは全然つかまらなくて、セブンイレブンの前でスマホを触っているとナイトマーケットから帰る客の出待ちをしているタクシー運転手たちに声をかけられまくる。300THBでWコーサムイまで送ると言われたが、交渉の末200THBで手を打った。

部屋に戻ると恋人はバーのハッピーアワーを利用して瓶ビールを二本も飲み、上機嫌になっていた。『これじゃあ明日も絶対にお腹を下したままだろうな』と、おれはがっかりした。恋人は上機嫌のままシャワーを浴びて「あ、酔ってきたかも」と言いながら一人ベッドで寝始めた。

おれはナイトマーケットで晩ご飯を済ませてきても良かったのだけど、恋人とLINEで「晩ご飯はフードパンダでデリバリーしてもらって一緒に食べよう」と話していたから何も食べずに帰ってきたのに。勝手な人だなと思うものの、酔っ払いを相手に何を言っても無駄である。まぁ、体調不良が続いているし、今日は珍しく少しだけ体調が良く、今回のリゾートでの初飲酒で気持ちよく寝ている恋人を不憫に思わないでもないので、そのまま寝かせておいた。