バンコク旅行記24 アンパワーで早朝に托鉢を見て、昼間は寺巡りボートツアーに参加し、午後はメークローン鉄道市場を観光したあと、自力でバンコクまで戻った話。

2022年8月27日

朝5時40分起床。

アンパワーでは早朝に僧が托鉢をしている。しかも、手漕ぎボートで。宿泊したホテル(バーンラック アムパワー)の運河沿いのテラスにも僧が托鉢にくるということだったので、早起きをした。ホテルが準備してくれた花、ペットボトルの水、お菓子を盛った籠を50THB(205円)で購入し、托鉢僧に渡すスタイルである。

朝の運河の托鉢僧

布施用に購入した籠を手にテラスで待っていると、こちらに気がついた僧がボートで近づいて鉢の蓋を開けてくれるので、そこに布施の品を入れる。おれが合掌しているとお経をあげてくれた。朝から良い修行(布施)ができたし、お経も聞くことができて何だか良い日になりそうな予感だ。

タイ人の宿泊客もお布施をしていて、男性の一人客と、若い男女カップルがお布施をしていた。外国人旅行客であるおれにとっては托鉢僧にお布施をする行為も旅行の楽しみの一部になってしまうところがあるけれど、ここに暮らしている人々にとっては僧が托鉢する姿も、人々が布施をする姿も日常なのであって、ここでは仏教が生活の中に溶け込んでいるのだなと思った。

托鉢僧の読経による精神的な静けさの中で一日の始まりを迎えられたのだが、朝7時から昨晩と同じく超大音量のディスコミュージックが聞こえてきた。ホテルの近くに屋外ディスコでもあるのだろうか。

うるせぇ。

朝食会場である運河沿いのテラスでパッタイと生姜がたっぷり入ったお粥を食べる。美味しかった。ゆったりとした気持ちで朝日が煌めく運河を眺める。でもBGMは大音量のディスコミュージック。

そぐわない。

そして朝9時頃にはものすごい破裂音が聞こえる。一瞬『何が起きた!?』と思ったが、多分、爆竹の音である。でも爆竹がパーティーのクライマックスだったのか、爆音のディスコミュージックも終わった。

昨晩から悩まされた爆音の終わり。長かった。

その後はのどかな風景を静かに眺めることができた。スタッフが扇風機をつけてくれたりして、優しかった。

天井に映る水面のゆらめき
少し苦い紅茶
扇風機のぬるくて涼しい風
、、、良い

テラスでゆっくりと寛いで部屋に戻ったら、10時前にまた腹に響く重低音が始まった。日本ならばこれは訴訟案件だ。

ホテルをチェックアウトしてマーケットをうろうろする。
今日はよく晴れていて人出も多い。

お寺巡りボートツアーが今から出るよ、ということだったのでボートに乗った。

五寺をボートで巡るツアーで50THB(205円)

一つ一つのお寺で熱心にお参りする乗客もいれば、お目当てのお寺にだけ参拝して、他の寺では露天商からアイス買って団欒する家族もいて、過ごし方は様々だった。

現地の人のお参りの仕方を観察していると、

多くの人が20THB紙幣を賽銭として用いていること

参拝セット(線香と花)を購入してお供えしている人が多いこと

金箔を購入して仏像等に貼り付けている人がいること

が分かった。

この棒に20THB紙幣を挟んでお供えする。おれも皆さんに倣ってお参りした。

あと、いくつかのお寺で参拝者が派手に爆竹を鳴らしていたので、タイでも祝い事や供養のために爆竹を鳴らす習慣があるのだろうかと思った。

五つ目に訪れた寺がツアーの見どころとされているワット・バーンクンであり、本尊が安置されているお堂が菩提樹に覆われている。カンボジアのタ・プローム遺跡やアユタヤのワット・マハタート遺跡にも通じるエモさがある。ただ、ワット・バーンクンは今現在も多くの人々の生きた信仰の場所であるという点で、後の二つとは少し違うかも知れない。この日も多くの参拝客で賑わっていた。

ワット・バーンクン
この寺の最寄りの船着場

この船着場近くには小さな動物園があって、鹿、ラクダ、馬などが飼育されている。

ワット・バーンクンの参拝でツアーは終了。ボートで一気にアンパワー水上マーケットまで戻る。

メークローンまでのソンテウ(乗合バス)をセブンイレブン近くで掴まえる。この町に来た時の反対車線で待っているとソンテウが通り掛かったので、手を上げて車を停める。運転手が窓を開けてくれたので「メークロン?」と聞くと「メークロン、OK」とのことなので車に乗り込む。

運賃は10THB(41円)、所要時間は15分くらいでメークロンの街中に到着した。

鉄道市場は13時30分頃だと既に店仕舞いしているところが多く、観光は午前中の方が適しているのかも知れない。

市場の端の方にあるカフェでタイミルクティー(60THB)を飲みながら、次の電車の到着時刻である14時30分まで時間を潰していると、店員さんが頃合いを見計らって「電車が来るよ」と客達に声をかけてくれた。線路脇に立ってカメラを構えていると「ここに立って撮影すると良いよ」と店員さんが即席のお立ち台を設置してくれるなど世話を焼いてくれた。めちゃくちゃ優しいな。ありがたい。

電車は本当にギリギリスレスレのところを通過する。掠って怪我をしそうなほど近い。シンプルに危ない。だけど結構楽しい。こんなに近くで動く電車を見られることないし。

電車が通過した後は、店主達がテントや商品をまた素早くレールの上に展開していく様を見ることができてこれも面白い。

バスターミナルでバンコク行きのチケット(100THB:409円)を買う。

車内はこんな感じ

15時45発のロットゥー(ミニバンのこと)が15時25分にターミナルに到着し、満席だったので定刻より少し早い15時30分に出発し、バンコクのバスターミナルには17時30分に到着した。バンコク市内は大渋滞だったので、途中で降りてBTSに乗り換えても良かったか知れない。

恋人へのお土産に、ターミナル21の地下のドラッグストアで整腸剤を買った。昨日ぶりに会った恋人は全然快復していなくて、むしろ昨日よりも下痢がひどくなっているとのこと。