恋人がもらってきたホットプレートで、焼肉をしたことがある。
それ以来、家では焼肉をしていない。
なぜなら、焼肉後のテーブルと床が油まみれになるからだ。
恋人も
「床がすごいヌルヌルする」
と言っていたけど、
だけど、掃除をするのはおれなのだ。
どうせ、クイックルワイパーウェットタイプで床を拭くのはおれなのだ。
恋人が働いて家にお金を入れる、
おれが家事をして生活環境を整える。
そういう役割分担をしているわけでは無い。
単純に、おれの方がきれい好きなのだ。
これだけ床が汚れているのなら、窓や壁にも油が跳ねているだろう。
その油は
時間が経てば
きっときっときっときっと臭くなる
壁紙を変色させたり、ホコリをキャッチしたりもするだろう。
油汚れ
全部全部大嫌いだよ
恋人は掃除に関して、結構大雑把である。
おれは部屋をきれいに保ちたい。
同居人とこのような価値観の相違が認められた場合、汚れを許容できない方が損をする。
損得で勘定するのは適当では無いかも知れないけど。
そもそも、部屋をきれいに保ちたいというのはおれの希望であり、その実現のための努力は自己満足に過ぎない。
同棲を始める前は、掃除や整理整頓がしんどいと思うことはなかった。
でも、同棲を始めてから、恋人がさほど努力をしなくても掃除のゆきとどいた部屋に暮らすことができている状況にモヤモヤするようになった。
おればっかり頑張っている。
恋人は大して頑張っていない。
要は、恋人をフリーライダーだと思ってしまうのだ。
家の中をきれいな状態で維持するのには労力が掛かるのだから、恋人もそれ相応の負担をして欲しい。
でも、恋人は(結果的に)良い環境を享受しているだけで、(積極的に)その環境を手に入れたいと思ってはいないのだ。
悩ましい。
恋人をずるいと思う反面、これは自己満足なのだから、相手に負担を強いるのは違うのでは無いかという気もする。
このモヤモヤの解決方法。
それは
家では焼肉をしない、だ。

当時は生活圏内だったこともあり、肉をたくさん食べたくなったらこの店に来ていた。
サムギョプサルランチは二人で2,156円。
油ハネッハネの豚肉をたっぷり食べられるし、惣菜もたくさん付いてくる。
店内では、
とんちゃんとちゃん
とんちゃんとちゃん
という印象的なテーマソングが流れていて陽気である。

ちなみに、
我が家の家事フリーライダー問題は、ほぼ未解決である。